【役員ブログ】カードゲーマーだから作れる!TCGイベントシステムの歩み

【役員ブログ】 カードゲーマーだから作れる! TCGイベントシステムの歩み

 
こんにちは!取締役 COOの志村です。
およそ6年前のSekappy設立より様々なプロジェクトに携わってきた、Sekappyを最も知る者の一人です。
この『役員ブログ』シリーズでは、Sekappyの社内文化や内部事情などを発信していきたいと思っています。
 
 
第2回となる今回のテーマは、SekappyによるTCGイベントシステムのお話。カードゲーマーだけのIT会社であるSekappyだからこそ作れるTCGイベントシステムに対して、これまでの取り組みをお伝えしたいと思います。
TCGイベントシステムとは、TCGイベントを告知・参加者募集・参加者抽選・当日受付・対戦組合せ発表・対戦結果集計・順位計算……と様々な機能でサポートするシステムです。
このコンセプトにご賛同いただき、Cygames様と「シャドナビ」を、ブシロード様と「ブシナビ」をリリースいたしました。
また、自社イベント向けにLINEと連携する「セカナビ」を開発し、大規模なオンライン賞金制イベント「Sekappy COLOSSEUM」を開催することもできました。
本記事では、このTCGイベントシステムがここまで発展するまでの歩みをご紹介してまいります。
それは2015年某日、高田馬場の串豚屋にて、現Sekappy社長高桑(当時は株式会社晴れる屋の副社長)の一言で始まりました。
「大会の時、自分のスマホにペアリングが届いてほしいんだよね」
TCGイベントでは、スイスドロー形式の対戦がほとんどかと思います。
当時はペアリング(対戦組み合わせ)を発表する際、印刷した対戦組み合わせ表を壁やホワイトボードに貼り出すのが一般的でした。
この形式だと、参加者1,000人を超えるような大規模なイベントでは、対戦組み合わせ表の周りに人だかりができてしまいます。なかなか自分の組み合わせと対戦席を確認することができません。
イベントによっては、オンラインペアリングと呼ばれるWEB上で対戦組み合わせが確認できる仕組みが使われることもありました。しかし、クラウドストレージやWEBサーバに単に対戦組み合わせ表のデータをアップロードしているだけのことも多く、通信制限やサーバダウンでなかなかアクセスできないという問題もしばしば起こりました。
こうした問題に対して高桑の一言は、これまでのように「情報を取りに来させる」のではなく「情報を配る」という、逆転の発想による解決策でした。
当時、晴れる屋のIT部門責任者だった私はその発想に感銘を受け、ペアリングの通知システムの開発に着手しました。
そして、その取り組みが実を結んだのが、「グランプリ・千葉2016」。参加者2,500名規模のマジック:ザ・ギャザリングの大会です。
「Smart Pairing」というペアリング通知スマホアプリを開発し、参加者に利用いただきました。
事前の告知が功を奏して約90%の方に利用いただいたこともあり、これまでにないスムーズでストレスが少ないイベントを実現することができました。
 
2017年にはSekappyが設立(当時は株式会社晴れる屋の子会社。現在は独立済)。私がSekappyに移籍してからも、この成功体験を新たな仲間たちと共有し、様々なアイデアや技術も加えて、TCGイベントにおけるさらなるユーザー体験の向上に邁進していくことになります。
初年度よりCygames様にTCGイベントシステムをご提案し、2018年にはデジタルTCG・Shadowverseのイベント向けアプリ「シャドナビ」がリリースされました。
Shadowverseの大規模イベント「RAGE Shadowverse」では、それまで参加者募集・当日受付・対戦組合せなどをそれぞれ別々のシステムを組み合わせて運営していました。「シャドナビ」では、これらの機能をワンストップで提供することで、参加者側のストレスを軽減するとともに、運営の効率化にも貢献しました。
2020年にRAGE Shadowverseが参加者6,086人というギネス記録を樹立した際にも、この「シャドナビ」の果たした役割は大きかったと感じています。
2021年には、ブシロード様にTCGイベントシステムをご提供し、ブシロード公式ツール「ブシナビ」としてリリースされました。
複数ゲームタイトル対応・TCGショップ向け機能・デッキ作成システム(デッキログ)との連携など新たな機能を追加し、TCGイベントに関わる「メーカー」「ショップ」「プレイヤー」をあらゆる側面でサポートできるサービスとして運営されています。
おかげさまで、Twitterで「○○(他社TCGタイトル)にもブシナビみたいなツールが欲しい」といったつぶやきを見かけるほど、多くの方に利用いただき、評価されているツールとなっています。
「ブシナビ」開発中の2020年には、自社イベントの運営システムとして、「セカナビ」もリリースいたしました。
ちょうどコロナ禍でオフラインイベントの開催が難しい時期だった事もあり、オンラインイベントに対応しています。
LINE内アプリ(LIFF)としてTCGイベントシステムを実現し、従来の運営機能に加えてLINEでイベント運営スタッフとコミュニケーションが取れるようにしました。
この「セカナビ」を使った自社イベント「Sekappy COLOSSEUM」は1開催ごとに参加者を累計1万人以上も集める人気シリーズとなっています。
 
このように、SekappyはこれまでTCGイベントシステムと共に歩んで来たと言っても過言ではありません。
今後もさらなるアイデアや技術を取り入れて、TCGイベントのユーザー体験向上、ひいてはTCG業界の発展に貢献していきたいと考えています。
また、SekappyはTCGプレイヤーが集まる会社ではありますが、TCGに関わらずゲーム好きが多いという特徴もあります。TCGイベントシステムで培ったノウハウは、TCG以外の対戦ゲームに通じるところも多くあります。
TCG以外の様々なゲームでも、我々の強みが活かせる場があれば、積極的にトライしていくつもりです。今後の展開にご期待ください!
それではまた。