社員インタビュー:佐藤レイ(31・MPLプレイヤー) ― 競技マジックに身を焦がし

社員インタビュー:佐藤レイ(31・MPLプレイヤー) ― 競技マジックに身を焦がし

マジック・プロリーグ(以下MPL)プレイヤー・佐藤レイ。国内で3名、全世界でも選ばれた32名に名を連ねる、屈指の強豪プレイヤーだ。
そんな佐藤はプロプレイヤーだけでなく、株式会社Sekappyの一員としての活動やオンラインサロン「さとれいサロン」主宰など、多くの顔を持つ。
多彩な活躍を見せる佐藤と、彼の運営するサロンのこれまで・そしてこれからとは。話を聞いてみた。

マジックという共通言語

――「本日はよろしくお願いいたします。まずは改めて、佐藤さんが今どんなことをなさっているのか教えてください」
佐藤「MPLプレイヤーとして大会に出たり、配信したり解説したりといった活動がまず一つ。同時にオンラインサロンを運営しつつ、Sekappyの一員としても活動しています」
――「Sekappyでは、元々は広報部の所属でしたよね」
佐藤「そうですね。昨年末にサロンができて、MPLにも選ばれてからはそちらがメインになっていますが、それまでは広報としてSekappyのことをもっと知ってもらうための仕事をしていました」
――「佐藤さんから見て、Sekappyってどんな感じですか?」
佐藤「マジックという共通言語があってみんなとすぐに打ち解けられるし、めっちゃ楽しいですよ。広報部ではタソガレくん(元広報部、現ウィザーズ・オブ・ザ・コースト)たちと一緒に働いて。ベンチャーっぽい刺激的な環境で、仕事に対して熱意があるメンバーと一緒に働く経験がすごくよかったですね」
――「MPLプレイヤーとして、配信も精力的になさっていますよね」
佐藤「そうですね、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社から話をいただいて、今年から始めました。初めての取り組みでしたが、やってみたらおもしろかったですね。視聴者からレスポンスを貰えたり、毎回見に来てくれる人がいたり」
――「比較的早い時間の配信が多いですよね」
佐藤「他の配信者さんと重ならないようにしてます。20~24時あたりは配信するプレイヤーも多いですし、僕自身もヤソ(八十岡翔太選手)や行弘(行弘 賢選手)、瀬畑(市川ユウキ選手)の配信は見たいっていうのもあって。生活に支障のない範囲で配信を行っています」
――「MPLプレイヤーに選出されたときのお話を可能な範囲でお聞きできればと思います」
佐藤「ウィザーズから『来年のプロマジックの制度についての話がしたい』的なことを言われて。僕、プラチナレベル・プロになったの初めてだったので(笑)てっきり『毎年こういうアンケートって実施してるのかな?』と思ったんです。そうしたら、『マジック・プロリーグって制度を始めるぞ、君もその一員だ』って言われて。そこで『いいですね!やります』と回答して、今に至ります」
――「MPL決定の裏には、そんな急展開があったんですね。MPLプレイヤーとしては、公式配信での解説も多く担当されています。分かりやすいと好評ですよね」
佐藤「みなさんのご好評の声はとてもありがたいです。グランプリや日本選手権でも解説したんですが、『解説良かったよ』ってコメントをもらえるのはモチベーションに繋がります」

人の成長を伝えたい

――「解説といえば、サロン内でもメンバーに解説する場面は多いと思います。他人に説明する際に、何か意識していることはありますか?」
佐藤難しいことを言わないことですね。100%の正しさで厳密なことを言うと、混み入ってしまい理解しにくい。そんなときは、まずは概要が伝わることを重視し、レアケースを省いて分かりやすくする、とかですね」
佐藤「そこで、相手が『こういう場合は?』って聞いてきたときは『あ、大筋の部分は理解できてるんだな』って感じで踏み込んだ話をしますが、基本的には『だいたいが伝わるよう、難しくしない』を心がけてます」
――「解説が好評な理由が分かった気がします。サロンについてもう少しお聞きしたいのですが、理想的な活動できていると言えそうでしょうか?」
佐藤「難しいですね……(笑)サロンに入ることによって、『メンバーが競技マジックを楽しむ』っていう点は達成できてるって言えるかな。僕がオーナーとしてやっていくならば、自分の一番の部分=競技マジックに特化するのがいいと思って。立ち上げ当初は競技マジックに絞るのか?っていう迷いがあったんですが、競技マジックに絞って正解でした」
――「競技マジックを楽しむ、ということは、サロンの活動内容は直近の大型大会に合わせた調整が多いのですか?」
佐藤「基本的にはそうですが、メンバーによっては『モダンはほとんどやらない』『レガシーをメインでやってる』という人もいますね。もちろんグランプリや日本選手権などの大きな大会が近いときは、実施されるフォーマットについて意見交換をしたり練習したりすることが多くなります」
――「てっきり、『スタンモダンレガシー全部ガチでやりこんでます!』という方ばかり集まっているのかと思っていました」
佐藤「僕のサロンに来てくれてる人って、マジック歴3年弱くらいの人がかなり多いんです。昔やってた人も、復帰から3年以内。グランプリには数回出たことがある、くらいの人が多めですね」
――「3年前!新しいプレイヤーも多いんですね」
佐藤「そうです。なので、モダンやレガシーにはまだあまり取り組んでない、という人もいます」
――「サロンにはどういった傾向のプレイヤーが多いのでしょうか?」
佐藤「もともとプロツアー(現在のミシックチャンピオンシップ)に出場経験のある人もいれば、まずはグランプリ2日目を目標にしているプレイヤーなど、いろいろですね。その人も、サロンの練習を通じてこの前のグランプリ・千葉2019で2日目に進出できたそうです」
――「サロンに入ったことでグランプリ2日目を達成したのは凄いですね! そうしたサロンの成果について、対外的に見えにくいような気もするのですが、何かしら成果物を外に出していく予定はありますか?」
佐藤「みんなで相談してデッキを組んで、みんな同じデッキでグランプリに出場する、みたいのはいいかなって思ってますね。楽しそうだし(笑)あとは記事などですね。調整録もだし、練習方法や練習ツールについての情報を発信してみたいですね」
――「ありがとうございます。ここまでお話を伺ってきましたが、最後に何かメッセージがあればお願いします」
佐藤「MPLプレイヤーになって、マジックの技術的な面でも成長している実感がありますし、配信や解説など、活動の幅も今後一層広げていきたいと考えています。そうした姿を見て、応援してくれたり、楽しんでくれたら何よりですね」
これにて佐藤へのインタビューは終わりなのだが、インタビュー終了後、好きなカードの話も聞けばよかった……と漏らしたところ、佐藤の口から《焦がし吐き/Scorch Spitter》の名前が出た。
最初は冗談かと思ったが、曰く「最近のカードだとこれがアツい」とのこと。
佐藤「コモンの束でレアカード満載のデッキに勝つのが好きなんですよ。プロツアー(ミシックチャンピオンシップ)優勝って言われたら厳しいけど、小さいイベントなら勝つチャンスはあるし、そういうのも楽しいじゃん。勝ちたいっていうのもいろんなレイヤーがあって、神話レアを使わず勝ちたいとか、好きなデッキで勝ちたいとか、いろんな楽しさがあっていいよね」
トッププレイヤーの一角にあってなお、佐藤はカジュアルに楽しむ気持ちを忘れずにいた。そんな楽しむ気持ちを共有できるからこそ、『さとれいサロン』はメンバーが成長できる場であるのだろう。
実に3ヶ月ぶりとなる募集。競技マジックをより深く楽しみたいという方ならどなたでも大歓迎です!
MPLプレイヤー・佐藤 レイを筆頭とし、その仲間たちとともにマジックの高みを目指す集団。あなたもさとれいサロンに加入してみませんか?
詳細・募集ページはこちら。今回は15名のメンバーを募集する予定です。みなさまのご参加を心よりお待ちしております!